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2025/07/14 14:22
新作バッグ「fitfrill(フィットフリル)/candy color」が生まれるまでの開発ストーリーを、ブランド運営者・野﨑が“お母さん目線”で語ります。
最初のきっかけというよりも、そもそも「KITOKITO」というブランド自体が、息子のために服を作ったことから始まっているんです。だから自然と、これまでは男の子向けのデザインが多くなっていました。 でも、ありがたいことに「女の子向けの商品はありませんか?」「女の子カラーも欲しいです!」というお声をたくさんいただいていて。そんな声にちゃんと応えたいと思ったのが、今回“女の子のための商品”を開発しようと決めた理由です。
実は、うちの娘は“フリフリ”“キラキラ”“ゆめかわ”が大好き。でも親である私は、どちらかというとシンプルでかっこいいデザインが好み。だから日常的に娘との好みが相容れない(笑) きっと、そういうご家庭って多いんじゃないかなと思ったんです。娘はフリフリが好き。でもママは「できればおしゃれなものを持たせたいな」って思っていたり。 だったら、子どもが「かわいい!」ってときめいて、大人も「これなら持たせたい」と思える。そんなちょうどいいデザインがあったら、きっと喜んでもらえるはずだと思って。娘が本気で喜んでくれて、私自身もちゃんと「かわいい」と思える、そんなバッグを目指して開発を始めました。
調節フリル、どう決めた?
今回のバッグには“持ち手の長さを調節できる”という機能があるんですが、そこにも理由があります。 まず、フリフリをどこかに取り入れたいというのは最初から思っていて。でもただ「フリルをつけるだけ」だと、どこか芸がないというか…KITOKITOの商品は、やっぱり“かわいいだけじゃなくて、機能もある”ってところが魅力だと思っていて。 だからこそ「かわいいフリル」に“ちゃんと意味を持たせたい”と思ったんです。 とはいえ、実は私も母もフリルにはそこまで興味がなくて(笑)。だからこそ余計に、ただの装飾としてのフリルに納得できなくて、どうやったらフリルに機能を持たせられるかな?と考えていく中で生まれたのが、この「調節できる持ち手=フリル」のアイデアでした。
開発中にいちばん悩んだことは?
もう悩みまくり、困りまくりでした(笑)! というのも、やっぱり一番大事な部分が“色”なんですよね。 KITOKITOはハンドメイドブランドなので、大量生産はできません。だからオリジナルの生地を作ることも難しくて、既製の生地の中から「かわいくて」「機能性もある」ものを選ばなければいけません。 でも、カラーは妥協できない。かわいい色は絶対に譲れない。だからこそ、生地選びは本当に苦労しました。 しかも私が好みで選ぶと、どうしても渋めのカラーやモードな色になってしまって、娘には不評…。試作品を見せても「うーん…」と反応が薄くて、なかなかOKがもらえませんでした。 そんなとき、ある試作品をレモンクリームの生地で作ったんです。それを玄関に置いておいたら、保育園から帰ってきた娘がそれを見つけて、開口一番「かわいい!」と叫んで、それをガバッと抱えて自分の部屋に持って行ってしまって(笑)。 その反応を見た瞬間、「ああ、やっぱり子どもに刺さる色ってあるんだ」と実感しました。だから、妥協せずに何度もサンプルを作って、本当に良かったと思っています。
機能性や品質で意識したことは?
フリルの仕様については、構造上はすごくシンプルです。だからこそ、アイデアとしてはとても良いけれど、正直、真似しようと思えば簡単に模倣されてしまう設計でもあります。 大量生産できる大きなメーカーが同じアイデアで安いものを出してきたら、正直、勝てません。でもそれも見越した上で、やっぱり「KITOKITOのfitfrillじゃないとダメだ」と思ってもらえるような品質を目指しました。 細部のバランス感や縫製の丁寧さ、そういった小さなこだわりの積み重ねが「ちゃんとしたもの感」につながると信じて、妥協せずに取り組みました。 どうしても手間がかかる分、お値段は決して安くはできませんが、お子さまにもご家族にも満足していただけるバッグができたと思っています。 そこは、ぜひ安心して選んでいただけたら嬉しいです。
色や素材、細かい部分のこだわりって?
やっぱり、それなりにお値段がする商品なので、長く使えるということは絶対条件でした。他の子ども向けバッグに比べて、KITOKITOの商品はどうしても高くなってしまう。だからこそ、デザインや可愛さはもちろん、「長く使える機能性」も重視しています。 キャンディカラーの3色については、娘が「かわいい!」と気に入ってくれたことも大きいですが、それだけではありません。私自身が「これ、自分でもファッションに取り入れたい」と思える色を選びました。子どもが好きな色、大人も持ちたくなる色。その両方を兼ね備えた色味を目指しました。
実際、市場には「持ち手がフリルになっているバッグ」はたくさんあります。でも、KITOKITOのfitfrillは、素材選びや全体のデザインバランスにこだわったことで、独自の世界観が出せたと思っています。 ブリブリしすぎない、甘さと落ち着きのバランス。これは私も母も共通する好みなので、自然とそういう雰囲気に仕上がったのかもしれません。 また、取り扱いやすさもすごく大切にしています。今回のキャンディカラーに使っている生地はとても軽く、洗濯のこともきちんと考えました。 長さ調節用のひもには、あえて金具などのパーツをつけていません。巾着のような使いやすさはないかもしれませんが、洗濯時のカラカラ音や、パーツ劣化による破損を防ぐため、あえてシンプルな構造にしています。 そしてもうひとつ、意外と便利なのが持ち手の根元につけた小さなループテープ。 これは、学校や習い事先で机の横やフックにかけやすいようにと加えたディテールです。 可愛いだけでなく、「子どもたちが実際に使いやすいこと」を考えて、さりげなく機能をデザインに落とし込んでいます。 このあと、オトナカラーの3色(L・XLサイズ)も発売予定です。こちらはマザーズバッグとしても使える大きめサイズで、質感やしっかり感を重視して生地を選びました。 デザインは同じでも、使うシーンに合わせて素材やサイズ感を調整しています。ぜひこちらの発売も楽しみにしていただけたら嬉しいです。
どんな人に使ってほしい?
特に「こういう人に」と決めているわけではないのですが、フリフリやゆめかわ系が大好きなママはもちろん、ちょっと抵抗がある方にも、きっと「これならかわいい!」と思ってもらえるはず。 娘も嬉しい、母も嬉しい。そんな“円満デザイン”のバッグです。 このバッグは、私の5歳の娘のために作ったものです。おしゃれにうるさくて、こだわりが強くて、そんな娘に「かわいい!」と言ってもらいたくて、試行錯誤を重ねてきました。 だからこそ、きっと同じように"ファッショニスタ"な女の子たちにも喜んでもらえるはずですので、ぜひたくさんの方に届くといいなと思っています!
fitfrill / candy color 販売ページは >こちら